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医療事務が抱える人間関係の悩み…職場環境改善のために経営者は何ができる?

公開日/2024.06.28 更新日/2024年7月2日
医療事務が抱える人間関係の悩み…職場環境改善のために経営者は何ができる?

「医療事務は人間関係が難しい」と悩みを訴え、辞めたいと考える人も一定数います。なぜ人間関係の問題が生まれてしまうのでしょうか。本記事では、原因や解決策をご紹介します。また、病院経営者ができる、職場環境改善のアイデアや採用の際に気をつけたいポイントについても解説します ので、自院の人間関係をよくしたい方はぜひ参考にしてください。

医療事務の人間関係の悩み3選

医療事務の人間関係の悩み3選

医療事務として働く中で、多く聞かれる人間関係の悩みはどのようなものがあるのでしょうか。よくある悩み3選を紹介します。

多職種間のコミュニケーションが難しい

医療事務は、看護師や医師などさまざまな専門職と連携して仕事をします。その中で、専門職との関わり方から、人間関係の悩みを引き起こすこともあるでしょう。

専門職と良好な関係を築くことは医療事務の仕事の質のみならず、職場の雰囲気を維持することに大きく影響します。ギスギスした雰囲気の中では仕事がスムーズに進まないばかりか、患者さんにも悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。スタッフ同士が良好な関係を築くことは、病院経営にとって重要な課題といえるでしょう。

患者さんとの関わりやクレーム対応が難しい

医療事務は、医療機関の顔として多くの患者さんと関わっています。ときには接し方に工夫が必要な患者さんがいたり、クレームを受けたりすることも。とくにクレームを最初に対応する窓口になるため、状況を確認し担当部署や医師に取り次ぐなどする中で心苦しい思いをすることもあるでしょう。

看護師や医師に対するクレームであっても、医療事務に怒りをぶつけられることもあるでしょう。患者さんとの関わり方に悩みを抱えてしまうケースも多くあります。

業務量が多くストレスを抱えやすい

医療事務の業務は多岐にわたり、それがストレスの原因になることもあります。人員が少ない場合には、1人で多くの業務を担当することもあるでしょう。さまざまな業務に追われながらの患者さん対応や専門職とのやりとりなどで、心のゆとりがなくなり、職場内の雰囲気が険悪になってしまうことも。

このままではいけない、改善しなければと強く思うあまり大きなストレスを抱えてしまうこともあるでしょう。ストレスをため込むことで、モチベーションの低下につながることもあります。

医療事務の人間関係の問題が生まれる原因

・女性の比率が高くコミュニケーションが密になりやすいから
・日々たくさんの人と関わる機会が多いから
・業務の範囲が広く、職場によって業務量も多いから

医療事務は女性の割合が多く、コミュニケーションが密になりやすいことも人間関係に歪みが生じる原因でもあります。「女性特有の悩み」が共有される一方で、プライベートの話題も職場内で過度に共有されることがあり、場合によってはトラブルに発展することもあるでしょう。

また、医療機関内で医師や看護師、受付として患者さんやご家族など、多くの人と関わるため、他の人よりトラブルが生まれやすい環境にいます。そのほかにも、日々の業務負担や、人員不足によるワンオペ対応となることがトラブルの原因となるケースも。

病院経営者必見!医療事務の人間関係の問題解決に必要なこと

病院経営者必見!医療事務の人間関係の問題解決に必要なこと

病院経営者として、医療事務の人間関係の問題解決は必須です。ポイントを押さえて職場環境をよくしましょう。

医療事務の人間関係の現状を正しく把握する

病院経営者として、人間関係がどうなっているのか正しく把握することが第一に重要です。相談を受けた時には一方の意見だけを聞くのではなく、もう一方の意見も聞き、客観的に判断しましょう。

また、職場でどのような問題が起きているのか、スタッフ間の人間関係はどうなのか、正しく知るように日頃から心がけましょう。大人だから当事者でどうにかするだろうと、見て見ぬふりをしてしまったり、当事者への任せきりをしてしまったりすると、さらなるトラブルを招く可能性もあります。

職員全体でコミュニケーションをとる時間を作る

医療事務職における人間関係の悩みは多岐にわたり、経営者が見逃してしまうこともあります。意図的にコミュニケーションをとる時間をつくったり、個別面談などを行ったりすることがおすすめ。あわせて、個人が抱える業務量が適切かどうか確認して、必要に応じて調整するのも必要です。

また、自分では判断しきれなかったり、対応に困ったりしたら、専門家の意見を取り入れることや、システム導入を検討することも解決の一歩です。これらのアプローチを通じて、人間関係の悩みを1つずつ解決していきましょう。

公平な立場・視点でスタッフへの指導を行う

人間関係のトラブルが発生し、特定のスタッフが原因だった場合には、そのスタッフへ適切な指導を行うのも経営者としての役割の1つです。人間同士、どうしても相性が合わないこともあります。相性があまりよくない、もしくはすでに対立しているスタッフ同士のシフトが被らないよう調整するなどの対応も必要となるでしょう。

このとき大切なのは、不公平に感じられないよう、経営者として両者の視点に立ち、フラットな立場から指導を行うことです。

外部の専門家に相談・依頼する

経営者が対応したり、当事者同士で話し合ったりしても解決が難しい場合には、専門家に相談、依頼することも検討しましょう。専門家に依頼することで、客観的な視点からの問題解析と解決策の提案を受けられます。結果的に、職場内のコミュニケーションの改善と業務プロセスの最適化に貢献するでしょう。

また、スタッフも何か人間関係にトラブルが起きたら、専門家が介入してくれると安心感を持って仕事ができます。外部の専門家による支援はトラブルが起きたときはもちろん、職場の雰囲気を根本から改善することに役立つでしょう。

医療事務の職場環境を改善するアイデア5選 【病院経営者向け】

職場環境がよいことは、トラブルを未然に防ぐだけでなく、仕事を円滑に進めるためにも重要です。病院経営者ができる、職場環境を改善するアイデアについて紹介します。

スタッフと定期的な面談を実施する

仕事の合間で時間をつくり、定期的な面談を行いましょう。面談を通してスタッフの悩みを直接聞き出し、解決策を提案できます。仕事を進める際に、さまざまな話をするスタッフもいるかもしれませんが、面談となると普段は話すことがない内容を引き出せるかもしれません。

面談を通じて、職場の雰囲気や人間関係に対してどのように感じているかを深く理解しましょう。このアプローチが職場の雰囲気を改善し、チーム全体の士気を高めることにつながります。

個人が相談しやすい体制を整える

人間関係の悩みをはじめ、仕事に対する不安や不満を相談できる環境を整えましょう。誰にも相談できない、相談しにくいと感じさせる職場は、スタッフの心身にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。気楽に相談できるような窓口を設けたり、不定期でアンケートを実施したりするのもよいでしょう。

業務フローや評価制度を整備する

業務フローを統一することで、仕事のやり方の食い違いなどが生まれにくくなり、すべての医療事務スタッフが一貫して業務を進めやすくなります。医療事務は専門職とのやりとりも多く、その中でストレスを感じやすいです。業務フローが確立されていれば、このやり方でよいのだろうかと迷ったり、不安に感じたりすることも減り、スムーズに進めていけます。

結果的に業務効率が上がり、新しいスタッフが入っても安心して指導できるでしょう。また、評価制度が曖昧な場合には、公平に評価できるよう整えることも大切です。

福利厚生や多様な働き方を整備する

休暇制度や資格支援制度など、スタッフにとって働きやすいと感じられる福利厚生を整備するのも職場環境の改善につながります。近年、世の中的に働き方改革やワークライフバランスについての意識も高まっています。ライフスタイルの多様化に合わせ、個人にあった働き方を認めると従業員満足度も上がり、離職率が下がるでしょう。

また、育児や介護などの家庭の事情や自身の体調、将来のキャリアプランに合わせて働き方を選べることは、従業員にとって大きな魅力です。優秀な人材確保の面でも、制度を整えることは大切といえます。

業務効率を上げるシステムを導入する

業務効率化システムの導入は、医療事務の現場の環境改善に大きく役立ちます。電子カルテや予約管理などのシステムが、業務のスピードアップとミスの減少に寄与するでしょう。事務的な負担が減ることで、余裕をもって患者さんと笑顔で接しやすくなります。

また、業務の透明性が向上し、職場全体のコミュニケーションも改善されることが期待できるため、導入を検討してみるとよいでしょう。

医療事務の採用で考える3つのポイント 【病院経営者向け】

医療事務の採用で考える3つのポイント 【病院経営者向け】

医療機関内の人間関係に大きく影響する医療事務スタッフは、スキルはもちろん、自院にマッチした人材を見つけたいもの。医療事務スタッフを採用する際には、上記の3つのポイントを押さえておきましょう。

医療事務の経験やスキルはあるか

即戦力として活躍する人材を採用したい場合には、医療事務としての経験やスキルが重要です。資格をもっているか、医療事務の勤務経験はあるか、などをチェックします。これまでどのような病院で医療事務をしてきたか、経験年数だけでなく、担当していた業務についても確認してみましょう。たとえば、大病院の場合には、仕事が分業されていることもあり、対応できる業務とできない業務がある可能性があります。

自院の雰囲気・既存スタッフに馴染める人であるか

医療事務としての経験・スキルはもちろんですが、自院の雰囲気や既存のスタッフとの相性も大切です。たとえ経験豊富な人材であっても、チームワークを乱す印象を受ける場合には要注意。既存スタッフと相性がよくなさそうな人も、人間関係の悩みを生み出してしまう可能性があります。

選考の際には、経験やスキルだけでなく、その人の性格や人柄の面もよく確認しましょう。

積極的なコミュニケーションができる人であるか

患者さんや医療スタッフとの円滑な関係構築には、思いやりが必要です。患者さんの抱える不安や疑問に対して丁寧に説明し、適切な励ましの言葉をかけられる人材かどうか見極めましょう。

人間的な根本部分は、研修したからといってすぐ変えられる訳ではありません。医療事務としては、他スタッフと協力し、積極的にコミュニケーションを取りながら円滑に業務を進められる人材が望ましいでしょう。

医療事務が抱える人間関係の改善は、病院経営にも重要です

医療事務が人間関係について悩みを抱えることが多い理由や、改善方法をご紹介しました。どんな業種でも、組織として仕事する際には人間関係の悩みはつきものです。ですが、。良好な人間関係は職場の雰囲気をよくするだけでなく、業務の質を上げ、患者さんにも好印象を与えられます。人間関係は当事者の問題と線を引かず、病院経営者としてスタッフが働きやすい環境づくりにも力を入れていきましょう。

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