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医療業界の人手不足の解決策9選!現状と原因・改善に向けてやるべきことは?

公開日/2025.01.21 更新日/2025.01.21
目次

医療業界の人手不足は、今後も多くの医療機関を悩ませる大きな問題です。抱える課題に合わせて医療機関ごとに最適な解決策を講じる必要があります。今回は、人手不足の解消に向けてやるべきことや具体的な解決策を紹介します。人手不足に悩む医療機関の経営者はぜひ参考にしてください。

医療業界における人手不足の現状

医療業界の課題に、慢性的な人手不足があります。その背景には、少子高齢化による医療需要の増加や離職率の高さなど、さまざまな原因があります。

厚生労働省「令和5年 雇用動向調査結果の概要 2.産業別の入職と離職」によると、令和5年の医療・福祉業界の離職率は14.6%でした。産業全体の離職率と大きな差はありませんが、決して低いとはいえない数字です。

病院やクリニックでは医師や看護師、介護職員の不足が顕著であり、現場の負担が増加しています。医療業界の人手不足が継続すると、医療サービスの質が低下したり、患者さんが必要なときに治療を受けられなかったりと、さまざまな支障をきたす可能性も。

医療機関側は人手不足となっている原因を見極め、課題解決に向けた施策を講じることが求められるでしょう。

※参考:厚生労働省「令和5年 雇用動向調査結果の概要 2.産業別の入職と離職」

【なぜ】医療業界の人手不足の主な原因

医療業界が人手不足となっている原因はさまざまあります。自院の原因を洗い出し、該当する項目を確認しましょう。

医療需要に人材の確保が追いついていない

少子高齢化によって医療需要が年々高まっている反面、労働人口の中心となる若年層の人口が減少し、労働市場における新規参入者が減少し続けています。

内閣府「令和5年版高齢社会白書」によると、令和52年には65歳以上の者一人を現役世代1.3人で支える必要があるという推計が出ています。今後も高齢化は加速し、同時に担い手の数が減少するのは必至でしょう。

高齢になると健康にも影響が出ることが多くなり、医療需要は高まります。しかし、担い手の数が少ない中で人材確保も難しく、人手不足に陥っているといった現状があります。

地域によって医療資源の偏りがある

地域によって医療資源の需要と供給のバランスに偏りがあることも人手不足の原因です。地方は都市部に比べて医療従事者の数が少ない一方、高齢者の数は多いため医療需要に対する供給が十分でないケースが多くみられます。

給与水準や生活における利便性の高さから、都市部に人材が集中してしまうことが大きな要因と考えられるでしょう。

医療の高度化・多様化が進んでいる

医療技術の進歩に伴い、提供される医療サービスも高度化しています。高度な医療サービスを提供するには、医療従事者にも新たな知識やスキルが必要です。しかし、そのためには専門的な訓練が必要であり、対応できる人材は限られてしまいます。

また、医療も多様化しており、従来の医療施設では対応しきれない新しい分野も増えつつあります。加えて、地域医療の連携体制強化なども求められており、幅広い業務に対応できる人材が求められているのです。

高度化・多様化する医療に対応できる人材が確保できない場合、運営に影響を及ぼしてしまいます。

離職率が高く他業界に人材が流出している

医療業界の離職率は比較的高い傾向にあります。その傾向の一因として、業務負担の重さや不規則な勤務体制に悩む人が、よりよい労働環境を求めて他の業界や規模の大きい安定した医療機関に転職するケースが考えられます。

若年層を獲得したい企業が増え、非正規雇用者の賃金を上げないと人材が集まらない情勢から、若年層や非正規雇用者の給与相場は少しずつ上昇しています。こうした労働条件を見直す企業が増えているため、医療業界も迅速に同様の対策をしないと人材は流出する一方となってしまうでしょう。

医療業界の人手不足によって起こりうる5つの問題

人手不足によって起こりうる問題は、上記のようにさまざまです。病院経営者や開業医の場合、人手不足によるリスクを理解し、早急な対策を講じることが求められます。

提供する医療の質が低下する

人手不足の状況では医療従事者一人ひとりの業務量と負担が増加し、結果として医療サービスの質が低下するおそれがあります。スタッフの集中力が低下しやすく、ミスの発生率も高まるでしょう。また、患者さんと十分な時間をかけたコミュニケーションが難しくなり、患者さんの不安や疑問が解消されにくくなる点も問題の1つです。

こうした状況は患者さんへの診療やケアの質が損なわれるだけでなく、重大なミスが起こりやすくなるので病院の信頼を失うリスクがあります。

医療従事者の労働環境の悪化を招く

スタッフが辞めた分だけ、残されたスタッフの業務負担が増加する傾向にあります。医療サービスの質が低下するだけでなく、長時間労働の常態化したり有給休暇の取得が難しくなったりすることもあるでしょう。

長時間労働が常態化することによって、スタッフは心身の健康を損ないやすくなり、結果的に辞めざるを得ない状況に陥ってしまうことも珍しくありません。

さらなる離職率の上昇につながる

労働環境の悪化によってスタッフの不安やストレスが蓄積されると、人手不足がさらに深刻化するといった悪循環に陥ってしまいます。離職するスタッフが増えないように、人手不足の状況を放置しないようにしましょう。

スタッフのキャリアアップがしづらくなる

人手不足の環境では日々の業務に追われ、研修やスキルアップの機会がどんどん減少します。日々の業務が忙しくて成長できない環境ではキャリアパスを描くのが難しくなるだけでなく、モチベーションの低下も引き起こします。

キャリアアップの機会が限られてしまうと、優秀な人材は他の職場や業界に流れてしまうおそれがあるでしょう。

医療機関の収益圧迫・経営困難につながる

人手不足により人員配置基準などを満たせなくなると、診療報酬が減算される可能性があります。さらに、医療サービスの質を保つことが難しくなるため病院の評判が下がり、患者数の減少を引き起こすおそれもあります。

また、人手不足の中求人を出す場合、人件費を上げるなど対策しなければ人が集まりません。結果として病院の収益が落ち込み、経営状況を圧迫する可能性があるでしょう。

人手不足が深刻化する前にやるべきこと

・現状の課題と問題点を洗い出す
・自医療機関が行うべき解決策を見極める

今は問題がなくとも、将来的に人手不足の状況に陥る可能性は十分に考えられます。人手不足は深刻化する前に対策する必要があるため、まずは自院の現状と課題を深掘りしてみましょう。

現状をしっかり分析すれば、人材そのものが足りていないのか、人手不足は現場の業務プロセスや労働環境の見直しによって改善できるのかがわかります。

人材を確保するにもコストがかかるため、根本にどんな問題があるのか、どんな施策を講じれば解決できそうかの見極めが重要です。

医療業界の人手不足の解決策2選【採用編】

医療業界の人手不足の解決策は、「採用」「労働環境の見直し」「業務効率化」の3つのポイントからアプローチできます。まずは、採用面から解決策をみていきましょう。

人材確保の手段を増やす

人材確保の手段を増やすことは、解決策の1つです。採用手段が複数なら、それだけ多くの人材にアプローチできます。具体的な手段として、採用サイトの制作や人材派遣・紹介会社の活用、大学や専門学校といった養成学校へのアプローチなどが挙げられます。

また、病院側から求める人材へアプローチも可能です。近年、スカウト形式の採用手段も増えているため、求める採用方法やターゲットに合わせた手段を取り入れましょう。

【解決策の具体例】

・採用サイトの制作
・人材派遣・紹介会社の利用
・採用ツールの導入

賃金・待遇・福利厚生を見直す

賃金などの待遇は求職者にとって重要なポイントです。適切な報酬が保証されていないと、他業界や好条件な他院に転職を考えるスタッフが増えてしまいます。求職者に応募先や入職先が複数ある場合、賃金の条件から選ぶケースも多いでしょう。

また、今いるスタッフも賃金や待遇に不満があると、いずれは離職してしまうリスクがあります。2024年に新設された「ベースアップ評価料(※)」に伴う賃上げ対応のみでなく、働き手にとって魅力的な待遇となるよう、労働条件を見直すことが離職防止策として必要です。

※「ベースアップ評価料」:看護師や病院薬剤師などの医療従事者の賃金を改善する目的で新設された診療報酬上の算定項目

【解決策の具体例】

・賃金の見直し
・手当や福利厚生の充実

医療業界の人手不足の解決策4選【労働環境編】

労働環境を整備すると、病院やクリニックで働くスタッフに「働きやすさ」を提供できます。とくに、上記のような対策は離職の防止や定着率の向上に有効です。

個々に合わせた柔軟な勤務制度を整備する

個々のスタッフの状況に合わせ、柔軟な勤務を可能とする体制を整えることも有効な解決策です。とくに、女性の割合が高い看護師などの職種の場合、働きたくとも条件が合わずに働けない方もいるでしょう。

フルタイム勤務に制限せず、時短勤務制度を取り入れることで多様な人材の確保につながります。

【解決策の具体例】

・時短勤務制度の導入
・フレックスタイム制の導入

評価制度の見直しや充実を図る

評価制度はスタッフのモチベーションアップにつながる重要な要素です。長期的な視点で働くビジョンを持ってもらうためにも、明確にキャリアアップを目指せる制度に整えましょう。

キャリアパスはライフイベントやスタッフが目指したいと思える働き方も考慮して、複数パターン用意することがポイントです。

【解決策の具体例】

・キャリアパスの整備・充実
・評価制度の見直し

研修やスキルアップ支援制度を充実させる

スタッフのスキルアップを支援することは、エンゲージメントやモチベーションの向上、医療サービスの質向上にも有効です。具体的には、医療機関内・外部で受講できる研修を増やしたり、スキルアップのための資格取得支援を行ったりする制度があります。

スタッフがモチベーションを維持して働けるようなサポートを考えてみましょう。

【解決策の具体例】

・研修の開催、参加の促進
・資格取得支援制度
・書籍購入費や外部セミナーの受講費の負担

スタッフとコミュニケーションをとる機会を増やす

働きやすい環境に大きく影響を与えるのは、職場の人間関係です。良好な人間関係を築ける環境、そしてスタッフが相談しやすい環境を整備しましょう。

そのためには、院内コミュニケーションを活性化させたり、スタッフ同士や連携しやすい仕組みを整えたり、定期的な面談を行うなどの対策が挙げられます。

スタッフ間の問題やトラブルの防止は、離職を防ぐことにもつながります。

【解決策の具体例】

・定期的な面談の実施
・相談窓口の設置
・サンクスカードやピアボーナスの取り組み

医療業界の人手不足の解決策3選【業務効率化編】

業務効率化によって、スタッフがコア業務に集中できる環境を作ることができます。状況によっては、業務効率化で現状の人手不足が解消できる可能性もあります。

業務のマニュアルを見直す

必ずしも今ある業務マニュアルが最適とは限りません。マニュアルは作成時の状況をふまえて作成しているものも多いため、一度業務の進め方やプロセスを見直すのがおすすめです。

不要なプロセスがあれば省略し、効率よく業務を進めるためのマニュアルに作り直しましょう。業務内容の見直しは、次に紹介するDX・AIの導入を検討するためにも役立ちます。

【解決策の具体例】

・業務プロセスの見直し
・業務マニュアルの再作成

医療DX・AIの導入・活用を進める

近年、ICTやAIといった最新技術がどんどん進化しています。医療業界でも医療DXや医療AIの導入が進んでおり、業務効率の向上と人手不足の解消に寄与しています。

AI技術は診断やデータ分析の精度が向上し、医療従事者の負担軽減に有効です。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)は、業務プロセスの最適化を可能とし、時間やコストの削減に役立ちます。

【解決策の具体例】

・電子カルテ
・AI活用による診断支援システム

業務の一部を外部委託する

医療業務の一部は、アウトソーシングも可能です。アウトソーシングによって現場の負担が軽減され、人手不足の解消につながるでしょう。

医療事務のほか、一般的にアウトソーシング可能なのは、清掃や調理、事務作業といったマニュアル対応が可能な業務です。こうした業務を外部に委託することで、医療スタッフが本来の業務に専念できる環境が整います。

また、外部の業者は専門分野に長けているため、質の高いサービスが提供できます。医療従事者の負担軽減とサービスの質向上が両立でき、さらには現場の生産性も向上します。

【解決策の具体例】

・外部委託サービスの利用

医療機関の人手不足問題の解決に貢献!ソラストのサービス

ソラストでは、独自のノウハウとネットワークを活用した医療機関向けのサービスを展開しています。ここでは、医療機関の人手不足問題の解決に役立つ2つのサービスを紹介します。

医事関連 人材派遣・紹介サービス

・窓口業務や診療報酬請求業務など、幅広い業務に対応可能なスタッフを派遣
・業務指揮命令は医療機関が行える
・人材派遣や紹介、紹介予定派遣など、人材のニーズに合わせた契約形態で利用できる

医療事務や医療事務作業補助者など、幅広い業務に対応できるスタッフの派遣・紹介サービスを展開しています。豊富な医療受託業務によって培ってきた強みを活かし、医療機関の経営者さまが必要とする人材が提供可能です。

人材の雇用元は当社ですが、業務の指揮命令権は医療機関に準じます。直接指揮命令ができるため自院の業務フローやナレッジを活用しながら、必要な人材を確保できます。

医療DXパッケージ「iisy」

・医療事務をリモートで代行
・医療事務業務の負担が軽減され、スタッフが医業に集中できる環境を整える
・人材の教育に時間やコストをかける必要がない

人手不足解消に向けたICT技術の導入やDX化でお悩みの場合におすすめなのが、ソラストの医療DXパッケージ「iisy」です。

「iisy」は、各医療機関で行われてきたレセプトチェック、オンライン請求などの医療事務業務をリモートで代行するサービスです。

ソラストが培ってきた医療事務業務の豊富な経験と高い専門性を通して、高品質なサービスをご提供できます。医療機関の収益にも関わる重要なレセプト業務も、専門スキルを持つスタッフが正確かつ迅速に対応可能です。

医療現場の人手不足にはさまざまな解決策がある!課題に応じた解決策を実行しよう

医療現場の人手不足は、少子高齢化の進展に伴いさらなる深刻化が予想されます。今は問題がなくとも、人手不足になる前、あるいは深刻化する前に対策しておくことが重要です。人手不足が医療機関にもたらす問題はさまざまであるため、まずは現状と課題を把握し、課題に応じた解決策を検討・実行しましょう。

人手不足でお悩みの医療機関の経営者さまには、ソラストの医事関連 人材派遣・紹介サービスや医療DXパッケージ「iisy」がおすすめです。ソラストが培ってきた豊富な経験のもと、最適な人材をご提供いたします。また、医事業務をリモートで代行し、各医療機関のスタッフが医業に集中できる環境のサポートも可能です。詳しくは、以下をチェックしてみてください。

著者プロフィール

著者:ソラストオンライン
サイト管理人
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