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ユニット型派遣とは?BPO・業務委託との違いやメリット・活用のポイントを解説

公開日/2024.11.05 更新日/2024.11.01

ユニット型派遣とは、チーム単位で派遣される派遣スタイルのことです。一般的な派遣とは異なる形態で、人材に関するトータルコストの削減が期待できます。今回は、ユニット型派遣と他の雇用形態の違いや導入するメリット・デメリットを紹介します。経営者の方向けに活用のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。

ユニット型派遣とは

ユニット型派遣とは、チームをまとめる「リーダー」の派遣スタッフと「メンバー」の派遣スタッフで構成される派遣スタイルです。リーダーが派遣先で受けた指示をメンバーに伝えて業務を遂行します。特定の業務やプロジェクトに必要なスキルをもつスタッフを「チーム」として派遣する形態であることから、「チーム派遣」とも呼ばれます。

ユニット型派遣では派遣リーダーが派遣スタッフをチームとしてまとめるため、派遣先企業の担当者の現場負担の軽減や派遣スタッフの一元管理がしやすくなります。

ユニット型派遣の需要が高まる理由

・雇用リスクを抑え、必要な分のリソースが確保できるため
・プロジェクト・タスク単位での人材活用が浸透しているため

一般的に、人材採用にはコストと時間がかかります。市場の変化が激しく、先行きが不透明な現代では、最もコストがかかる人件費はリスクとなり得るもの。そうしたリスクを抑えつつ、必要なときに必要な人員を確保したいというニーズも高まりつつあることから、ユニット型派遣の需要が高まっています。

また、働き方が多様化している現代では、プロジェクト・タスク単位で必要な人材を確保する雇用のあり方が一般化しつつあることも、ユニット型派遣が需要を高めている理由の1つと考えられるでしょう。

ユニット型派遣と他の契約形態の違い

ユニット型派遣は比較的新しい形態であることから、一般派遣やBPO(Business Process Outsourcing )、業務委託と混同してしまう方もいるでしょう。ここでは、ユニット型派遣と他の契約形態の違いを詳しく解説します。

ユニット型派遣と一般派遣の違い

ユニット型派遣 一般派遣
契約形態 労働者派遣契約 労働者派遣契約
契約期間 3ヶ月〜半年ほど 原則3年
(連続3年勤務時点で契約形態の見直し・正規雇用切り替え・配置転換を行い連続勤務が可能)
指揮命令者 派遣先企業の社員→派遣リーダー→派遣スタッフ 派遣先企業の社員→派遣スタッフ
人材の教育・管理 派遣リーダー→派遣スタッフ 派遣先企業→派遣スタッフ

一般派遣の場合、派遣先の職場の指揮命令者は、派遣スタッフ一人ひとりに個別の指示を行う必要があります。一方、ユニット型派遣では指揮命令者が「リーダー」の派遣スタッフに指示を出し、リーダーがメンバーの派遣スタッフに指示を送るため、派遣スタッフへの指揮命令の一元化が可能です。

ユニット型派遣では、あらかじめ編成されたチームが一丸となって業務に取り組みます。業務の流れやチーム内のコミュニケーションの円滑化により、業務効率化に期待できるでしょう。

ユニット型派遣とBPOの違い

ユニット型派遣 BPO
契約形態 労働者派遣契約 業務委託契約
(請負契約または準委任契約)
契約期間 3ヶ月〜半年ほど 定めた契約期間の終了まで
指揮命令者 派遣先企業の社員→派遣リーダー→派遣スタッフ BPOベンダー→スタッフ
人材の教育・管理 派遣リーダー→派遣スタッフ BPOベンダー→スタッフ

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、特定の業務プロセス全体を外部に委託し、業務の効率化を図る手法です。BPOの対象となる業務には、バックオフィスのようなノンコア業務や自社にノウハウのない業務が挙げられます。

BPOの契約形態は業務委託契約となり、成果物に応じて報酬を支払う「請負契約」か、業務行為そのものに報酬を支払う「準委任契約」のいずれかの契約形態となります。

ユニット型派遣と業務委託の違い

ユニット型派遣 業務委託
契約形態 労働者派遣契約 業務委託契約
(請負契約または準委任契約)
契約期間 3ヶ月〜半年ほど 定めた契約期間の終了まで
(更新の可能性もある)
指揮命令者 派遣先企業の社員→派遣リーダー→派遣スタッフ なし
(業務のやり方など、基本的な指揮命令は可能)
人材の教育・管理 派遣リーダー→派遣スタッフ なし

業務委託はBPOと同じく業務委託契約となるため、「請負契約」もしくは「準委任契約」の契約形態で働きます。

揮命令権は業務委託を提供する会社側にありますが、基本は受託者の裁量で業務を行うことが認められます。そのため、正社員と同等の指揮命令・指示はできず、あくまで業務に必要な最低限の指揮命令権となります。

ユニット型派遣を導入する4つのメリット

一般派遣とは異なる形態のユニット型派遣ですが、導入にはさまざまなメリットがあります。ここでは、ユニット派遣を導入する下記4つのメリットを詳しくみていきましょう。

人材育成・管理のコストを削減できる

ユニット型派遣の活用により、派遣先企業でかかる人材育成・管理のコストが大幅に削減できます。ユニット型派遣では基本的にリーダーとなるスタッフが派遣先企業から指示を受け、リーダーがメンバーに具体的な業務指示を出すのが一般的です。

また、シフト管理や業務の進捗管理などもリーダーに任せられるため、派遣社員個々を管理する負担が軽減されるでしょう。

採用コストの軽減につながる

ユニット型派遣の導入により、採用にかかるコストを抑えることも可能です。直接採用では、求人の掲載から面接、採用までに時間だけでなく、金銭的なコストもかかってきます。

ユニット型派遣であれば、必要なスキルを持つ人材を必要なときに必要なだけ確保できます。繁忙期や業務拡大時に、ユニット派遣を導入するケースがその一例です。必要な分だけの人材を確保できるため、長期的にかかる人件費をコントロールしやすくなります。

業務の品質向上を目指せる

ユニット型派遣の活用には、業務品質の向上を図れるといったメリットもあります。派遣されるスタッフは専門的な訓練を受けたプロフェッショナルであり、高いスキルをもっています。さらに、チームで派遣されるため、スタッフ間のコミュニケーションもスムーズです。

高いスキルとコミュニケーションの円滑化により業務の質にばらつきが生まれにくく、品質の向上にも期待できるでしょう。

派遣スタッフの定着率向上を目指せる

ユニット型派遣ではチームで派遣スタッフを導入するため、既存の直接雇用のスタッフとの人間関係に問題が生じにくい点もメリットです。基本的に派遣のスタッフは、同じチームのリーダーとなる派遣スタッフから指示を受けて動きます。同じチームのリーダーから指示を受けられる環境は派遣のメンバースタッフにとっても働きやすいと感じられ、結果、定着率の向上につながりやすいでしょう。

ユニット型派遣を導入する3つのデメリット

ユニット型派遣には魅力的なメリットがたくさんある一方で、上記のようなデメリットも存在します。ユニット型派遣の導入に失敗しないためにも、メリットとあわせてデメリットも押さえましょう。

一般派遣に比べてリーダーのコストが高い

ユニット型派遣では、チームをまとめるリーダーが業務の進捗管理やメンバースタッフの指導を行います。リーダーは通常業務に加えてリーダー業務も発生することから、報酬がメンバースタッフよりも高くなる傾向にあります。そのため、同じ人数の一般派遣を利用するのと比べて、全体コストが高くなる可能性があるでしょう。

ただし、リーダーがメンバースタッフをまとめてくれることで、現場社員の派遣スタッフの管理にかかるコストは削減できます。その点もふまえた上で、コストを検討することがポイントです。

コミュニケーションの対象が限定されやすい

ユニット型派遣では、リーダーの指示をもとにチームで動きます。そのため、リーダーと現場社員のコミュニケーションは活発になりますが、派遣メンバー一人ひとりとのコミュニケーションは希薄になりやすいです。コミュニケーション対象が限定されやすいことで、具体的な業務の遂行状況が把握しにくいといったデメリットも生じます。

そのため、一般派遣と比べて、現場と派遣メンバー間のコミュニケーションの取り方には工夫する必要があります。

業務の品質とリーダーの質が比例しやすい

リーダーを中心にチームが動くため、チームのコミュニケーションが効果的に機能しないと、業務品質に影響が出る可能性があります。加えて、リーダーにスキルが不足している場合、業務の質が低下するリスクも考えられるでしょう。

ユニット型派遣を導入する場合は、派遣会社へ依頼するリーダーの要件を明確にすることが大切です。

ユニット型派遣の導入が向いているケース【病院経営者・開業医向け】

・人材育成や採用コストを抑えたい
・即戦力となるスタッフを確保したい
・短期集中型で多くの人材を確保したい

ユニット型派遣は、トータルコストを抑えて迅速に対応してくれるスタッフを確保したい場合におすすめです。

一般派遣や直接雇用の場合、採用につながるまで労力のほか、雇用後も人材育成や管理のコストがかかります。こうしたコストを最低限に抑え、高いスキルを持つ即戦力となるスタッフを確保したい場合には、ユニット型派遣が最適です。

また、特定の業務で人材が必要な場合、短期間で業務を遂行しなければならない場合にも向いています。

ユニット型派遣をうまく活用するポイント【病院経営者・開業医向け】

・何をして欲しいのかを明確にする
・ユニット型派遣の実績がある派遣会社を選ぶ
・医事関連の人材育成に精通した派遣会社を選ぶ

ユニット型派遣がうまく活用できれば、コスト削減や業務効率・品質の向上に期待できます。ここでは、病院経営者・開業医向けにユニット型派遣をうまく活用するポイントをご紹介します。

何をして欲しいのかを明確にする

ユニット型派遣を依頼する際には、まず何をして欲しいのかを明確にすることが大切です。人材を派遣する目的を明確にしておくことで、導入後の業務の質向上につながります。 また、派遣会社によって対応できる範囲は異なります。事前に目的を決めておくことで、目的にマッチした派遣サービスを導入できます。

ユニット型派遣の実績がある派遣会社を選ぶ

ユニット型派遣を導入する際は、ユニット型派遣の実績が豊富な会社を選ぶことがおすすめです。実績が多い会社ほど、リーダーの育成がきちんと行われている傾向にあります。過去の導入事例や実績を確認した上で、どの程度のスキルや経験があるかまで把握できると安心です。

医事関連の人材育成に精通した派遣会社を選ぶ

病院や診療所などでユニット型派遣を活用したい場合、医療関連事業に精通しているか、リーダー・スタッフの育成がきちんとなされているかが重要です。

医療現場で活躍している人材、経験者が多い派遣会社の場合、即戦力となる人材を確保しやすいでしょう。即戦力となる人材が確保でれば、医療機関の評判や患者さんの満足度向上にもポジティブに影響してくれます。

ユニット型派遣も対応!ソラストの「医事関連人材派遣・紹介サービス」

ソラストでは、医療関連の人材派遣・紹介サービスを展開しています。長年にわたって医療受託業務に携わってきた強みを活かし、病院経営者さまや開業医さまのニーズに合わせ、さまざまな人材の契約形態をご提案します。

「医事関連人材派遣・紹介サービス」では、窓口業務や診療報酬請求業務をはじめ、医師事務作業補助など、さまざまな業務に対応できる、即戦力となるスタッフの派遣が可能です。ユニット型派遣にも対応しており、5〜6人の小規模ユニットから大規模なユニットまで、医療機関のニーズに応じた柔軟な人材を提供できます。

ユニット型派遣でコストを削減しつつ質の高い人材を確保しよう!

ユニット型派遣は、チーム単位で派遣される派遣スタイルです。チームはリーダーとメンバーで構成され、リーダーが派遣先で受けた指示をメンバーに伝えて業務を遂行します。業務進捗などの管理はリーダーが行うため、派遣先の管理コストが削減できるといったメリットがあります。

ソラストでは、窓口業務や診療報酬請求業務、医師事務作業補助など幅広い業務に対応できるスタッフの派遣が可能です。ユニット型派遣をはじめ、病院経営者さま・開業医さまのニーズに応じた人材提供が行えます。足りない分のリソースを早急に確保したい、開業したばかりで手が回らないなどといった場合、ぜひソラストにご相談ください。

著者プロフィール

著者:ソラストオンライン
サイト管理人
お役に立つ情報を提供しています。

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